前回の記事で、ぼくのパパスイッチがいつ入ったのか、男女でスイッチの入るタイミングが違う話をしました。
今回は、できれば、これからパパになる世の中の男性には特に読んでほしいぼくの後悔の話です。
子供が産まれた後に妻に襲い掛かかったマタニティーブルー・産後うつ、夫が妻にできる事とは…。
マタニティーブルーって何
まず、マタニティーブルーとは妊娠中から出産後の女性の心の状態が不安定になったり、その不安定さから体調を崩したりする症状の事です。
ぼくの最初にして最大の勘違いは、『マタニティーブルー』って名前から、マリッジブルーと混同して産前に起こるものと思っていましたが、マタニティーブルーのピークは出産直後の数日間だそうです。
そして、世の中のママ全員がなるわけでなく、3割~5割くらいの女性が経験し、未だに解明されていない事が多く症状や原因は人それぞれなので、本人でもマタニティーブルーと自覚できないことも多いようです。
ぼくの妻は産後2~3週間後くらいに、症状が出たと言っていました。
マタニティーブルーの主な症状
人それぞれ症状は違うみたいですが、主な症状は以下の通りです。
心に関わる変化
- ずーんと暗い気持ちになる
- 理由は無いけどイライラする
- とても悲しい気持ちになる
- 喜怒哀楽がコントロールできない
- 不安で仕方なくなる
体調の変化
- 身体が怠くなる
- 寝れなくなる
- 頭痛やめまい
- 食べる量が多くまたは少なくなる
- 疲れやすくなる
普段通り生活している中で、いつのまにかなっている事が多く、体調の変化も、風邪などの症状と思って、自分で気づかず我慢してしまうようです。
マタニティーブルーの主な原因
先述した通り、マタニティーブルーはまだ分かっていない事も多いようです。
ただ、どうやら妊娠・出産に伴ってホルモンの増えたり減ったりが原因の一つの様です。
ホルモンにも色々な種類がありますが、その中でも女性ホルモンは妊娠中は多く分泌されますが、産後は分泌の量が激減し、その際にとてつもない悲しみやネガティブな感情が起こるようです。
男のぼくには想像もつかない、感覚なんだろうな…。
そして、マタニティーブルーになり易い性格や環境などもあるようです。
性格
- 真面目または責任感が強い人
- 完璧主義
- 月経前症候群になったことがある人または症状がひどかった人
環境
- ワンオペ
- 頼れる人が周りにりいない
- 相談できる人が周りにいない
マタニティーブルーから産後うつ
マタニティーブルーを無理やり抑え込んだり、我慢したりすると、次に待っているのは産後うつです。
マタニティーブルーはちゃんとケアすれば、1週間くらいで落ち着いてきますが、寝不足や無理を重ねるとどんどん回復が遅れ、最後には産後うつになってしまう可能背もあります。
産後うつは、マタニティーブルーがもっとひどくなるイメージですが、本当に危険なのが赤ちゃんへの愛情が薄れてしまう事がある所です。
もちろん、本人がマタニティーブルーを理解しておくことはとても大事ですが、一番近くにいる夫が同じように理解し、サポートすることが一番大事です。
当時を振り返ると、ぼくもこの事について詳しく知っておくべきでしたし、知らなくてももっとうまく立ち振る舞えたんじゃないかと、心から後悔してます。
川西富士家の場合
結果から言ますと、妻が子供と一緒に出て行ってしまいました。
妻とぼくは地方出身で、当時は仕事の都合で神奈川に住んでいました。
産前産後の間は妻は実家に帰っており、
ぼくはひとり神奈川のアパートで妻と子供3人で過ごす輝く日々を今か今かと期待で胸を膨らましながら待ち望んでいたのを覚えています。
産後2週間ほどで、妻が小さな娘を抱えて帰ってきた時は、
嬉しさで目に映る世界の色が違って見えました。
でも、それから数日が経ち、少し雲行きが怪しくなっていきました。
当時、ぼくは仕事の関係上、夜間勤務の部署に異動になり、
夕方の5時に家を出て、朝の8時くらいに帰宅し少し家族で過ごし、夕方の4時までは寝るという生活でした。
一方妻は、昼間はぼくが寝ているので、妻は赤ちゃんをなるべく泣かさないように気を使い、夜は一人で右も左も分からない初めての子育てをしていました。
数週間、そんな状態が続き、ぼくも出来る限り子育てを一緒に、と思い日々暮らしていましたが、慣れない部署と夜勤であまり上手にサポートできていなかったと思います。
それと、妻も初めての子育てで、ぼくを頼ろうとせず(子育てに関して信頼されていなかった)、抱っこして赤ちゃんがが少し泣いたら「何やってるの、もう!」と娘を取り上げる感じで、娘が泣く事などには異常に過敏になっていました。
そして、ある日突然、妻から「しばらく実家に帰る」、「ちょっと一人でこの状況は耐えられない」と打ち明けられました。
じっくり話しを聞いてみると、不眠から来るストレスはもちろん、日中娘が寝ている時に頭の中が空っぽになって、大量の涙が溢れてくるということでした。
その話を聞いて、ぼくは初めてマタニティーブルーと産後うつという症状について、しっかり調べました。ですが時すでに遅し…です。
とりあえず妻には実家に帰ってもらうことに。
自分がもう少しケア出来れいれば、何かもっとできることは無かったのか、などと後悔するばかりでした。
その後、実家に帰った妻は、英気を養い、完全復活して戻ってきました。
更に「仕事を辞めて私の実家の方に引っ越そう、そっちのが絶対上手くいくわ~!」
とテンションMAXでした。
そして、その3か月後、
ぼくは仕事を辞めて、家族で神奈川から妻の実家の近くの岡山に引っ越しました。笑
おわりに
川西富士家の場合はちょっと特殊(特に最後)ですが、完全に産後うつ一歩手前、もしくは若干足は浸かっていたかもしれません。
ただ、その時実家に帰るという決断ができて、実際それで別人のように元気になって戻ってきたので、本当に良かったと思ってます。
思い返せば、
洗い物、洗濯物、家の掃除、週末の料理、など
妻がぼくを頼らないスタンスでもも、もっとできる事があったと思います。
(妻は妻で今振り返ればもっと頼って良かったと言ってくれています)
更に、もし時が戻せるなら、もっともっとお互いで何が大変でどうしたら良いのかをしっかり話し合うべきでした。
男も仕事で大変かもしれませんが、母も本当に大変です。
お互いがお互いを思いやり、話し合うことで、解決できたことはあったかなとぼくは思います。
川西富士家は波乱万丈な子育てスタートでしたが、何とか立て直せて良かったです。
最後の引っ越しの決断はちょっと極端でしたが、今は地方暮らしで、ぼくの仕事も土日祝休みの日中の仕事なんで、なんとか平和に安定した日々を送っています。
余談ですが、実は妻が実家に帰る3日前くらいに、ぼくは盲腸になってお腹の激痛と戦っていました。
それで、妻に帰るのをちょっと延期してくれないかと頼みましたが、予定通り娘と実家へ旅立っていきました。(笑)
世の中の男性へ、
ほんとにマタニティーブルーを軽く見てはいけないです。
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